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2006年11月 6日 (月)

誇り高く生きよう

昨日まで、浜省ライブモードで一気に7話連続…
自分でも、この想いに驚くやら…あきれるやら…(苦笑)
今日からレギュラー・プログラムで行こうかなと思ってて、
昨日のサンソンの「珍盤奇盤特集」を書くつもりだったんですよ。
でもね、HAGAさんの「誇り高く生きよう」を読んで方向転換…
今の勢いじゃなきゃ、書けそうもないんでね…(笑)

802 HAGAさんの想い…父としての想い…読んでてね、この前の浜省のライブのあるシーンが鮮明に蘇るんですよ。それは「MY FIRST LOVE」に収められてる「I am a father」。
シングルカットされた曲で、プロモには時任三郎が出てたやつです。アッパーでストレートなR&Rナンバーです。

俺…この「MY FIRST LOVE」って最新アルバムは、
浜省の最高傑作だって思うくらいの名盤だと思ってます。
リリースされて1年くらい経つけど、全然色褪せないんですよ。
このアルバムのことは近いうちにここでも書きますね。
でもね…この「I am a father」は、どうもしっくりこなかったんですよ。

浜省って、すごくリスナーのことを知ってるんですよね。
自分のリスナー達の年代や、抱えている問題や…
そんなリサーチ力って…ほんと…凄いと思うんですよ。
それを感じたのは、94年にリリースされた「星の指輪」。
小さな子どもを抱えて、二人でデートしたりライブに行ったり
しなくなった夫婦のことを描いたラブソングです。

最初は単純にこの曲が気に入ったんですよね。
でもね…何がきっかけなのかな…
この曲って、浜省がリスナーに媚びてつくった歌に聴こえたのね。
浜省自身がこんな感情を抱くわけないよな…って。
浜省が職業作家なら、そんな曲をつくってもいいと思ったの。
でもね…少なからず自分自身を切り刻んで歌を紡ぐ彼が
つくる歌じゃないんじゃないかって…

「I am a father」も、「星の指輪」と同じ印象を持ったんですよ。
浜省自身も、子どもがいないし、父親じゃないしね。
浜省のファン層の大多数を占める30~40代って、
実際、圧倒的に父親だったり母親だったりすると思うのね。
そんな父親世代に媚びた曲をつくってるのか…そう思ってました。

でもね…この前のライブでこの曲を聴いて思ったんだ。
この曲のイントロにあわせて、浜省が、
会場の…おそらく父親達に向って指を指してる姿を見て…
それに歓喜する…このライブで最高の歓声を聴いて…
この曲って客に媚びてるんじゃない…本物だ…ってね。
そう言えば昨年、渋谷陽一もこんなこと言ってたっけ

今年リリースされた浜省のベストアルバムって、
彼の代名詞のように言われるプロテストソングって入ってないのね。
「マイホームタウン」とか「愛の世代の前に」とかね。
でもね、この「I am a father」って曲が、
今の時代の浜省なりのプロテストソングなのかな…そう思うね。

  TVニュース観るたびに 子供達が巻き込まれた事件
  ドアの外 すぐそこまで近づいてること感じて眠れない
  嘆いてる暇なんか無い 命がけで守る

  子供が幼く尋ねる「何故人は殺し合うの?」
  抱き寄せ 命の儚さに熱くなる胸の奥…

  迷ってる暇なんか無い 選んだ道進む
  明日は今日よりも良い日になことを信じてる
  かつて夢見る少年だったこのオレも今ではFather.

子ども達…だけじゃないけど、俺達を巻き込む事件ってさ、
戦争だったり、テロだったり、原発だったり…それだけじゃないよね…
何かに切れて人を殺めたり…性のはけ口の延長で傷つけたり…
あるいは…周囲の言葉の暴力で自らの命を絶ったり…
そんなことへの浜省なりのプロテストソングじゃないかって…

俺も浜省と同じで、子どもがいないけど…
HAGAさんの書き込みを読んだり、
ライブ会場での俺と同世代の父親達の想いを感じながら、
ふさぎこんだり、落ち込んだりしてる場合じゃない…
日常の中で戦ってる同志の熱い想いを感じたんだよね…

HAGAさんが以前書いてた、シオンの「通報されるくらいに」
 
  枕元を 警笛を鳴らして 急行電車が走り抜ける
  向かいのビルは 今日も工事中 悪くない朝だ
  足元では 5つになる猫が すっとんきょうな顔して寝ている
  もうしばらく こうしていたいけど やることがあるんだ

  ほら 通報されるくらいに ぶっとばすぜ

  時間はまだあるからって そうゆっくりしてられないんだ
  時間はまだあるからって そうゆっくりしてられないんだ

この曲にも同じような熱さを感じるんだよね。
俺は今年の2月のティアラ・ロックフェスではじめて聴いたんだけど、
いやしとか…脱力とか…そんなのに流されがちの自分に…
おい待てよ…休んでる場合かよ…そう語りかける曲なんだよね。
浜省の「I am a father」も、シオンの「通報されるくらいに」も…
まあ、そうは言っても、張ってばかりも生きられない俺には、
CHABOの「男もつらいよ」が心地よかったりするんだけど…(笑)

なんかね…清志郎の「誇り高く生きよう」もそうだけど、
俺達…“誇り”って、どっかに置いてきてたのかな…
そんな風に感じたんだよねえ~。
でも“誇り”って、そんなに堅苦しいもんじゃないんだよね…
“口ぐせのような ありふれたラブ・ソング”だったり、
“風に消されそうな ちっぽけなラブ・ソング”だったり、
“額が床に付くくらい頭を下げて毎日働いてる”日々の中に
きっとあるんだよね…俺達の“誇り”って…

  Yeah 誇り高く生きよう 君のために
  Yeah 誇り高く生きよう 君のために

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コメント

どーもー。リンクたどって来ちゃいました。
熱いですねぇ、熱い! 素晴らしいです。

いま気が付きましたが、今回のライブでツアートラックを生で見てなかったんですよ。
写真、マジマジと見てしまいました(笑)

投稿: 飼い主 | 2006年11月 6日 (月) 23時24分

はじめまして。お邪魔します。
いつも読ませていただいております。
何だかとても自分のコトのように嬉しかったので・・・
理解らない人には理解らなくていいんだけれど
形として父でもなくて、例えばいい夫でもなくても
彼は私達を通して同じような感情を持って
体験を共有しているし、何よりも私達と同じ時間を
生きているんだって感じるなぁ・・・私はね。
省吾を熱く語ってくれてありがとう。

投稿: noble | 2006年11月 7日 (火) 01時39分

(笑)))
浜田モードになってますの(笑)

先日は…どもどもでしたm(__)m
ファンクラブでは
来年春からのツアー日程が発表されましたが…
…お待ちしておりまス…
(≧▽≦)


投稿: ぴーたー | 2006年11月 7日 (火) 17時52分

★飼い主さん

よォーこそーっ!
FREEDAYとはねえ、対バンしたこともありますよお~。
今度はスピリッツで盛り上りましょーっ!

★nobleさん

よォーこそーっ!
熱く語るつもりはないんですが、
はたから見たら以上に熱いですよねえ~(苦笑)
クールに語ろうと思っても語れない体質でして…(笑)
しかし…何年ぶりだろ…浜省を語り倒したの…
こりずに遊びにいらして下さいねえ~。

★ぴーたーさん

いえいえ、こちらこそどーもでしたっ!
いやあ~楽しかったですねえ~っ!
みなみなさまにも、よろしくお伝え下さいな。
春のツアー…楽しみですねえ~っ!

投稿: RE2O | 2006年11月 7日 (火) 21時53分

いやあ、僕なんて大した父親じゃないのに、なんか非常にテレます(苦笑)。でもねえ、山川さんのブログでの流れを、どうしても見過ごすことができなかったんだ。多分、あれにコメントを付けた人の中には、まだ結婚もしてないし子供もいない人も多いと思うんですよ。そんな人たちが簡単に「ダメ」って言っちゃってる。それって闘わずして白旗挙げてるようなもんじゃん。冗談じゃない!って思ったんですよ。
僕は40を超えて、人の親になって、愛する者、守るべき者が増えてきたことで、若い頃よりもっと先鋭化してる気がします。若い頃ってせいぜい自分と恋人ぐらいしか目に入らないでしょ?社会に対するスタンスも今よりもっと抽象的だった気がします。お題目としてのLOVE&PEACEみたいなね…。でも、今社会で起きてることは僕にとっては現実そのものなんです。あんな荒ぶる社会に子供を旅立たせなければならない。その前では、とても「脱力」とか「癒し」なんて言ってられないよ!ってのが正直な気持ちです。
今までノーマークだったけど、浜省、聴いてみますね。今の僕に必要な音楽のような気がしてきました。

投稿: Y.HAGA | 2006年11月 8日 (水) 10時07分

いやあ~、読み応えありますねー。
各曲、感じ方が違っていてそれもまたおもしろいです。

「I am a father」
自分はfatherでもないし、motherにもなりそこねたけれど、この曲はすとん、と入ってきました。
父親だから、子供がいるから、という人達だけに共感出来うるものではないはず。
額が床に着くくらい頭を下げているのも、命がけで守るものがあるのも、何もfatherに限ったことではない。
感情や想いって、性別も年代も関係なく、根っこは同じだと思うんですよね。
前だけ見て 選んだ道 進みたい人間は、ここにもいるのであります。
まあ、歌詞も良いのですが…長田さんのギターにもやられっぱなしです(笑)

で、自分も、この国はもうダメだとは思わないです。
まだまだ圧倒的に「I am a father」的な人達は多いと思うので。

…何だか偉そうなことばっかり書いてしまいましたね(焦)
シオンも大好きなので、びしびしと反応しまくりです。

投稿: 弘進 | 2006年11月 9日 (木) 01時02分

★HAGAさん

その後の山川さんのブログを読んで、ググッときましたよ。
山川さん自身を揺り動かす“何か”があったんだよ…
HAGAさんの“言葉”や“想い”がね。
それって、すげえグッド・バイブレーションだと思います。

HAGAさんもすげえが、山川さんもすげえよねえ~。
俺…マジでググッときちゃいましたよ…
「世界を救いにいく」…
俺、昨日から早速、職場で口に出して使わせてもらいました。
かなり、まわりから変な顔されたけどね…(苦笑)

うん。浜省、ぜひ聴いてみて下さいな。
「I am a father」って曲、はじめは受け入れられなかったけど、
今ではヘビロテで、職場で口ずさんでます。

★弘進さん

うん。そうだよねえ~。
俺は、YO-KINGの“ポジティブ&脱力”って言葉と生き様に
すごく共鳴するとこがあってねえ、
自分の生き方の基本も“ポジティブ&脱力”なのね。

でも、やっぱり張るとこは張んないとね。
浜省のライブ観たり、HAGAさんの書き込みを読んだりして、
すごく、そう感じてました。
持久力がなくて、息切れ体質なんで、へこたれるけど、
それはそれでまた始めればいいじゃん…そんな感じです。

しかし、長田のギターはいいよねえ~。
今回のツアーを観て、つくづく思ったよお~。
そうそう、北海道ツアー決まりましたねっ!
がんばってチケットをゲットして下さいねーっ!

投稿: RE2O | 2006年11月 9日 (木) 05時54分

今日、ファンクラブから、春からのツアーのお知らせが来ました。
7月には広島であります。
嬉しい!!
まだ、チケット取れたわけじゃないけど。
私も、省吾のコンサートに行くたびに、元気をもらいます。
音楽に真摯で、ファンのことを大切にしてくれる優しい省吾が
私たちの世代を応援してくれる省吾が大好きです。
辛いことも苦しいこともあるけど、生きてて良かったって思えます。
省吾のこと書いたブログあるので、良かったらのぞいてみてください。

http://ameblo.jp/road-and-sky/entry-10003938908.html

投稿: セロー | 2006年11月11日 (土) 00時50分

★セローさん

よォーこそーっ!
セローさんって広島なんですねえ~。
俺、結構、全国出張に行ってるんですが、
中国地方は行けてないんですよね。
広島は一生に一度、必ず訪れねば…と思ってます。
広島での浜省…特別だろうなあ~。
ブログのコメントは…そちらに書きますね。

投稿: RE2O | 2006年11月11日 (土) 08時39分

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