2007年1月14日 (日)

ピアノへ / 谷川賢作・責任編集

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俺が昨年一番観たライブはリクオだけど、知らない人が多いよね。
この前、ここをチェックしてくれてる友人からこんなメールが来ました。

  いま『ピアノへ』という本を読んでいたらリクオがでてきました。
  『ピアノへは』は10人のピアニストが語ってる本なんだけど、
  山下洋輔やアッコちゃんの次にリクオ登場。
  ちょうどプロフェッサーロングヘアー聞いた直後だったりしてね。
  いつかCD聞かせてね\(^o^)/

というわけで、リクオやクレフィンのCDと『ピアノへ』をトレード。
リクオがピアノマンになったのが、少しわかった気がしますね。
まず笑ったのが、リクオが小5の時にピアノを習った先生が、
芸大の声楽科に通ってた18歳の女子大生っ!(笑)
やっぱり最初の出会いって大切なんですねえ~。

バンドやり始めた話し、坂田明のライブを観た衝撃、
ニューオリンズ・ピアノやヴギウギ・ピアノとの出会いなど、
“リクオのできるまで”を感じられる話しがいっぱいです。
特にも、俺の目が釘付けになったのが、
人前で歌い出し、それまでの仲間から浮き出した頃のくだり。

  ちょうどその頃、たてつづけに聴いたのが、
  早川義夫さんや仲井戸麗市さんのソロ。
  これも個人的なことをモノローグで歌ってた。
  あ、こういう表現もあるのか。
  だったたら俺も、ひとりでやったらいいんじゃないか。
  それからすぐに、弾き語りを始めたんです。

そうかあ~っ!リクオはCHABOのソロに影響を受けたんだあ~っ!
ピアノの話しよりも、俺はそのことに目から鱗だったんですよねえ~。
CHABOの“唄”に漢方のように温められ、夢中になった俺が、
なんで出会ったばかりのリクオにスーっと心魅かれていったのか…
ほんと、この歳になってなんだけど、吸い取り紙が水を吸うように、
リクオの“唄”を吸収したのかがわかったような気がしました。

そうそう、リクオがジェリー・リー・ルイスの真似して、
日清パワステのステージでピアノの上に乗っかって、
スタッフからえらい大目玉をくらった話しも笑えました。
無茶っていうか、ヤンチャっていうか…リクオくんは…(笑)
リクオ以外にも、アッコちゃんや、筋少の三柴理も登場しますよ。

浜省の「愛の世代の前に」や、RCの「ドカドカうるさいR&Rバンド」や、
昔っからピアノの音色って好きだったんだけど、
クレフィンのライブを生で観てから、俺のピアノ観が変わりましたね。
それに輪をかけるような一冊でした…(笑)
ピアノだけじゃなく、音楽好きな方にはオススメの一冊ですよ。

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2006年10月 5日 (木)

模倣犯 / 宮部みゆき

Mohouhanb01 え~最初に断りますが、俺は読書家じゃありません。自分のブログでレコード評(っていうか感想)は書いても、書評(っていうか読書感想文)を書こうとは、ついぞ思いませんでした。
でも…ちょうど、このブログを立ち上げた頃からかな…今さらながら、一人の作家にはまってしまいまして。それが…そう、大ベストセラー作家、宮部みゆきです。

ここを訪れてくれる方ならわかってくれると思いますが、
私、結構、出張が多いんですよ。
往復の新幹線や飛行機の中が、私の数少ない、
そして貴重な読書の時間なんですよ。
今まではビジネス書もどきだったり、
ミュージシャンの本だったりが多かったんですが、
たまたま、うちの職場一の読書家のM女史に、
「今度、出張があるんだけど、オススメの本を
貸してくれない?」って頼んで借りたのが、
宮部みゆきの「幻色江戸ごよみ」だったんですよ。

それが、もうおもしろくてですねー。
「いや~おもしろかった」って言ったら、
出張の度に宮部みゆきの文庫を貸してくれてですね。
「火車」「理由」「龍は眠る」「かまいたち」…
もう10冊前後は借りたかな…
ミステリーから捕物帳まで、もう夢中で読みましたね。
特に「火車」はね…凄かったなあ…
あ…「火車」は近いうちにここで書きますね。

で、9月の熱海出張の前に、M女史に
「Mさん『模倣犯』は持ってる~?」って聞いたら
「あれは長いからね、まだ手を出してないの」
と言う訳で…文庫全5冊…買ってしまいました。
出張の車中、眠れない夜…夢中で読んで、
さっき読み終えましたあ~。
あ…ここまでが前置きか…長いっ!(苦笑)

Mohouhanb04「模倣犯」は3部構成なんですが、いやあ~見事な組み立てですよねえ~。息もつかせぬって、こういうことなんでしょうね。
息苦しくなったり、救いがなかったり、ほんと…キツい場面が繰り返されて…キツい場面をリアルに描かない分、余計にキツいんだよね…なんでここまで宮部は残酷な物語りをつくれるんだろう…何度もそう思っちゃいましたね…

宮部さんの長編って、主人公と呼べる人物が
場面ごとに変わりますよね。
おそらく読者が自分を投影できたるキャラクターが
その中にいたりするんだろうけど、
俺は…カズ…高井和明に感情移入しちゃったなあ…
中学ぐらいの時の自分と妙に重なってみえたり…

カズはこの凶悪事件の犯人達との幼なじみで、
彼等から犯人の“役”を割り当てられるんだけどね。
カズってグズで、お人よしで、いじめっ子の言うことに、
ただハイハイ言うだけの男に見えるんだけど、
友達思いで、“本当”のことを見抜く目を持ってて…
おい…自分自身の目は曇ってないか…
そんなことを自問自答しながら読んじゃいましたね。

ピースこと網川浩一…この物語のダーティー・ヒーロー。
よくもまあ、こんなキャラクターを生み出したもんだな…
そんな思いで読みましたね。
ピースって村上龍の小説に出てくる主役とダブるんですよね。
「69」のケンや、「コインロッカー・ベイビーズ」のキクや、
「愛と幻想のファシズム」の鈴原冬二だったり…
厳密に言うと当然違うんだろうけど、オーラっていうか、
ベクトルっていうか…なんか…ダブって感じたなあ…

あ…全然、感想になってないや…(笑)
なにせ、読書感想文は中学校以来のもので…(苦笑)
とにかく…おもしろかったとっ!
あ~これでゆっくり眠れるかなあ~(笑)

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